さんぽみち。
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「ようこそ、僕のピンクの小部屋へ」

ピンクを基調とした色彩に包まれ、
どことも言え世界を背景にして、青年が笛を吹いている。
あらわになった腹筋のラインとエキゾチックな顔立ちは
ギリシャ彫刻のように美しい。
悩ましげなポーズに妖しげな視線。

タイトルは『ピンク・ナルシス』。

ピンク・ナルシス


映画館でたまたま見かけたポスターは、あまりに衝撃的でした。
よくよく見れば、上映は今週いっぱい。
で、あくる日の夜、急きょ渋谷まで出かけることにしたのです。

狭い客席はけっこう埋まっています。
男女問わずなカップルやおネエな殿方もいらしたように見えました。

内容は、全く無いようなとてつもなく深いような・・・。
個人的には観賞用イメージビデオとして楽しみました。

ゲイカルチャー。
アバンギャルド。
ロマンチック。
ゴシック。
スキャンダラス。
エロス。
ナルティシズム。
禁断。
耽美。
神秘。

思い当たる単語を並べるだけで精一杯。
感想を文章にまとめられそうもありません。
でも間違いなく、これぞ『ピンク・ナルシス』でした。
 
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テーマ:ミニシアター系 - ジャンル:映画

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予告編を観たときから、心惹かれるものがありました。
もちろんオダギリジョーはかっこいい。
香川照之は演技がうまい。
だから当然と言えば当然だけど、
何より映像から漂ってくる空気感が好きで。

   


二人の兄弟と彼らの育った田舎が舞台になっています。
田舎というと脳裏に浮かぶのは、母親の実家がある山形の田園風景。
小学生の頃はお盆休みの時期に、毎年泊まりに行きました。
風にたなびいてサラサラ音を立てる青い稲穂。
一日中聞こえてくる小川のせせらぎ。
裏庭でミンミンと鳴く蝉の声。
子供ながらに「田舎って良いなぁ」と実感したものです。

そのイメージはもちろん変わらないのですが、
大人になってから「映画の中の田舎」については
同時に”怖さ”も感じるようになりました。
田舎を出た者=裏切り者,羨望と嫉妬の的。
田舎といえば閉鎖的で、住民が無表情、村長または家長の言いなりで、
小さな宗教団体のように描かれることが少なくないように思います。


   


田舎に残ってしがないガソリンスタンドを継ぎ、
父親の身の回りの世話をしながら、2人暮らしをしている兄。
高校を卒業してすぐ東京に出て、写真家として成功し、
金にも女にも不自由せずに暮らしている弟。
良い子の見本のように誉められて育った兄。
出来損ないの見本のように貶されて育った弟。
奪われ続けた兄。
奪い続けた弟。
お互いを尊敬しながらも軽蔑している微妙な関係が一気に揺れ始めます。

観ているうちに何が真実で何が嘘なのか、
ゆれにゆれて酔いそうになります。
もしかしてここはこういうことなのかも?と一つ仮定すると、
じゃあさっきのここはこういうことになって、あそこもああなって・・・と、
一つのことがゆれると、そのゆれが水面の波紋のように全体に伝わっていくのです。

お兄ちゃんの複雑な笑顔が、ただ笑っているだけじゃなくて、
何か含んでいるんじゃないか?と思うと背筋が寒くなってきます。
ぎゅっと口角を結び、歯を食いしばって、青筋を立てて笑っている。
耐えているような、怒っているような、
意思とは関係なく笑顔を作るのが癖になって固まっているような。


    


ときどき挟み込まれる無機物の静止画も効果的でした。
ただそこに、いつも通り当たり前にある物が
何か意味を持っているんじゃないかと思えたときの恐ろしさ。
めでたいはずの鯛のお頭さえ、
死んだ目の奥に何か秘めてくるようで、不気味に感じられます。

わかってたつもりだったけど・・・役者達の演技力すごい!
そして初めて観た西川美和監督、すごすぎる!
見応えのある映画です。
観に行くときのコンディションには十分注意が必要でしょう。
観るたび全く違った結論に至ってしまうかも知れません。

そうそう、いよいよ物語のクライマックス!!って時に
突然現れるおどけた伊武雅刀、唯一の安らぎポイントです。

     
 

テーマ:日本映画 - ジャンル:映画

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『下妻物語』がかなりツボだったわたくしと致しましては、
中島哲也監督最新作を見逃せようはずもありません。
なのに観に行く約束をしていた人に先を越され、
すっかりタイミングを失い、
公開終了ギリギリになんとか池袋テアトルダイヤまで行って観てきました。
『嫌われ松子の一生』!!

  


ストーリー云々もあるのだけれど省略して・・・
とにかくラヴリー。
ミュージカルシーン(妄想)もインテリアも衣装も
レトロでポップでカラフルで、かーなーりそそられます。
ひとつひとつの場面を切り取って飾りたいくらい。

個人的にミュージカルは苦手なはずなんだけど、
好きな映画はミュージカルが多いんです。
何故だろう?と考えてみて、妄想ならいくらでも許せるの法則を発見しました。
初対面の人たちが突然、息もピッタリのダンスとハーモニー
・・・みたいなのは違和感があるものの、妄想なら何でもあり!です。

 

小説を読んでいたらストーリーが物足りなく感じそうですが、
上下巻に渡る長さを全て映画に詰め込むのは到底無理なお話。
だったらここまで独特な世界観を作りきってしまった方が良いように思います。
良く考えればひどい話だし救いも無いんだけれど、
こういう軽重と明暗のバランスはとっても好きです。
それは決して辛さを茶化したり軽く見ようと言うのではなく。

まぁ結局は中谷美紀がなにせ美しいし、
松子が選ぶ男たちも好みの俳優さんばっかりで、
ついつい採点も甘くなりますってことで。
大好き映画リストに加わりました。

豪華装丁版・アルバム仕様のDVDが発売されるようです。
物欲という名の危険な薫りがプンプンしますね。

  
 

テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

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銀座で夜遅くに用事があったので、どうやって時間を潰そうかと迷い、
「そうだ!映画があるじゃないか」と思いつきました。
時間もぴったりで、できたら高くなくて、面白そうな映画を探したところ、
ちょうどシャンテシネBOW30映画祭が開催中ではありませんか。
公式サイトによると・・・

BOWというのは、ベスト(Best)、オブ(Of)、ザ、ワールド(World)の頭文字を勝手に組み合わせたネーミング


唯一観られる『ミツバチのささやき』は熱いコメントが多いし、一見の価値がありそう。
それじゃあ・・・と観に行くことにしました。
マニアックな映画かと思いきや知る人ぞ知る名作らしく、
会場は満員で前売り券を持っているのに入れない人がいたほど。
前売り券を持っていても受付で整理券をもらわないと入れないのだとか。
そんなばかなー。お客さんが怒るのも無理はありません。

BOW30映画祭 ミツバチのささやき EL ESPIRITU DE LA COLMENA

で、肝心の内容は・・・シュールで美しい映画、とでも言うのでしょうか?
わたしの理解が浅すぎてシュールと感じてしまうだけなのでしょうか?
最初は一つ一つの意味を見逃すまいとして必死に食らいついていました。
でも・・・全然わからない!!
時代背景やスペイン内戦のことなど何も知らずに観てしまったからというのもありますが、
身構えてしまったのが逆に良くなかったのかもしれません。

で、理解するのを諦めた途端、とても魅力的な映像として目に入って来ました。
無垢な子供そのままのアナが見せるあどけない表情と仕草がとにかくかわいい。
荒涼としたスペインの草原で強風に吹き付けられ、
白いスカートをなびかせる幼い姉妹が佇む姿はそれだけで絵になります。

私にも覚えがありますが・・・
姉というのはどうして下の子をいじめて、からかってしまうのでしょう。
アナは姉の後を小走りでひょこひょこついて行き、
姉の言うことを何でも信じて、散々翻弄されます。
姉は自分が大人であることの優越感に酔い、
遊びといたずらを徐々にエスカレートさせていきました。
その中で、仲良く駆けずり回っていた姉妹の関係が微妙にずれてゆくのです。

アナは秘密を抱えることで次第に大人びていき、その変化にドキドキさせられました。
逆に姉はアナの秘密を探ろうとするのに固く拒まれ、
悔しそうに不貞寝してしまう姿は子供そのものです。
実はアナの秘密も非常に子供らしいものなのですが、
なぜかその表情はかわいらしさだけではない不思議な魅力を放っていました。

うーん・・でもやっぱりこの映画のことが半分もわかっていない気がします。
観るたびに発見がありそうですね。
反芻して観たいと思っても、なかなか上映されない幻の作品。
DVDも廃盤になってしまったので購入する術もなく、歯がゆくて仕方ありません。
 

テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

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『HEDWIG AND THE ANGRY INCH』 好きな人は必見!と聞いて、
さっそく公式サイトをチェックしました。
リンクをクリックした瞬間・・・ひと目惚れ。
で、同じくヘドウィグ好きな友人と連れ立って、『プルートで朝食を』を観に行きました。

『プルートで朝食を』

レトロでポップでキュートでカラフルな世界。
主人公のキトゥンことキリアン・マーフィー嬢はまるで着せ替え人形のように
くるくる色んな衣裳に着替えて登場します。
初めは男の子丸出しで多少不安を覚えますが、
どんどん綺麗になってゆくので大丈夫(なにが?)です。
女子高生(?)時代の改造制服も笑っちゃうけどカワイイの。
白いブラウスの襟やグレーのニットのベストに、
ボタンや石を縫い付けてキラキラアレンジ。
パンツの裾には布を足してパンタロンスタイルに。
厳しい全寮制の学校でひときわ異彩を放っています。

『プルートで朝食を』 綺麗な衣裳を着たオカマちゃんが出てきて、はちゃめちゃ大騒ぎ!笑っちゃうけどちょっぴり涙。みたいな映画かなぁと思っていました。公式サイトをちらっと見た限りではそんなイメージで。おバカな映画、綺麗なだけの映画は、それはそれとして楽しむタイプなのであまり気にせず観に行きました。

 が、これはちょっと違いますね。自分の受け入れられる場所、帰れる場所を求め続けるキトゥンちゃんの果てしない旅。欲しいものはひとつだけなのに、手に入ったと思った瞬間するっと指の間から抜けていきます。何度も裏切られ、裏切られるとわかっていても求め続けるのです。

 利用されていても、利用される場所があるだけましだったのかもしれません。「シリアスは大嫌い」と耳をふさぎ、目を背けます。ここにいるべき、これが幸せ、と思い込むことでなんとか自分を保っている姿がとっても切ないのです。どんな状況にあっても自分を通す強いキトゥンちゃんの裏側に、そういう自分を演じきることしかできない弱いキトゥンが透けて見えます。

彼女がやっと現実に向き合い、その旅の果てに見つけた場所。
失なったからこそ得たもの。
周りの人が当たり前に周りにいてくれることの幸せを教えてくれました。

『プルートで朝食を』

物語は36章にも分かれていて、
それぞれのエピソードに物足りなさも感じました。
ここまで詰め込まなくても良いから、きっちり丁寧に描いて欲しい、とも思いました。
でもあくまで、ストーリーテラーはキトゥン自身。
キトゥンにとっては全てがシリアスではなく、他愛もない楽しいことだったとしたら、
それも仕方ないのかもしれません。

テーマ:ゲイを扱った映画 - ジャンル:映画

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Author:niu
人生急がば回れ。
好きな食べ物は道草。

ゆっくり歩こう、さんぽみち。

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ゆっくり歩きすぎて、
現実とズレまくっております。
えーっと・・・最新記事は
2006年8月です。
違和感たっぷりでごめんなさい。

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