さんぽみち。
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コクーン歌舞伎 『東海道四谷怪談・北番』
場所: Bunkamuraシアターコクーン
日時: 2006年4月8日(土)11:30
URL :
http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/event/kabuki7/
作 : 四世鶴屋南北
演出・美術:串田和美
出演: 中村勘三郎,中村橋之助,中村七之助,中村扇雀,笹野高史


いま、渋谷が歌舞伎の名所になりつつあります。
私も歌舞伎は3回目ですが、何を隠そう渋谷でしか観たことがありません。
その先駆けとなったのが12年も前に始まったこのコクーン歌舞伎
今年で早くも7回目を迎えます。

中村勘九郎 平成中村座ニューヨーク公演「夏祭浪花鑑」完全密着コクーン歌舞伎を観るのは、
ニューヨークでも上演された『夏祭浪花鑑』以来です。
そのときの感激が忘れられず、
今回も上演の話を知ったときはすぐに飛びつきました。
前回は2階のバルコニー席。
身を乗り出すようにしてやっと観られるぐらいだったので、
次に来るときは…と誓った通り、念願の平場席で鑑賞しました。

そうそう、コクーンでは、1階席の前半分のイスを取り払って
座布団を敷いた平場席と言うのを用意しています。
歌舞伎は今でこそ敷居の高いイメージがありますが、
始まった当時は庶民がお弁当を食べながら地べたに座って観るものだったそうです。
もっと歌舞伎を身近なものに!との思いからそのスタイルを取り入れているのです。

コクーン歌舞伎の顔とも言うべき中村勘三郎さん。
去年は襲名披露があったために出演できなかったのですが、
やっと帰って来てくれました。
おかえりなさーい!待ってましたよー。
やっぱり勘三郎さんがいないと始まりません。

コクーン歌舞伎 『東海道四谷怪談』

勘三郎の大看板を背負って初めてのコクーンは、
第1回目で上演した『東海道四谷怪談』。
しかも北番・南番と演出や配役を変えて上演すると言うのですから、
その思い入れの強さは計り知れません。弥が上にも高まる期待。
両演出を観比べてみたかったものの、
やはり人気があるのか北番のチケットしか取れませんでした。

南番では上演されない「三角屋敷・小仏小平内」を含め、串田演出が照らし出す新しい『四谷怪談』

南番より15分長い上演時間は、休憩15分を含めて合計3時間20分にも及びます。

『東海道四谷怪談』は日本で一番有名な幽霊・お岩さんの出てくるお話です。
お岩さんと言えば目の上に瘤があって
「いちま~い…にま~い…1枚足りなぁい。うらめしや~。」でおなじみですよね?
そうそう、番町皿屋敷!…なぁんてアホな勘違いしていたのは私だけなのでしょうか。
そこで、"番町皿屋敷のお岩さん"で検索ちゃん!少なからずいるようです。
ついでに1枚足りないとき、お岩さんに思いを馳せる人も多数発見。
どうしてこんな誤解が広まっているのでしょう。
お仲間のみなさーん、番町皿屋敷はお菊さんですよー。…ってこれ、常識ですか??

すみません。話が逸れました。そろそろ本題へ。

コクーン歌舞伎 『東海道四谷怪談』怪談だから当たり前なんですけど…暗いっ!どうしても『夏祭浪花鑑』の賑やかで華やかで美しいイメージが強かったので、歌舞伎とはそういうものと思い込んでいた節があります。鮮やかな日本の原色が見事に組み合わされた明るい衣裳も大好きだったのに、今回は鈍く暗く渋い色合い。最初は求めていたものとのギャップに若干の戸惑いがありました。

でもでもやっぱりコクーン歌舞伎はすごかった!

例えば川のシーン(砂村隠亡堀の場)。水色の黒子(水子??)さんたちが床一面にうつ伏せで寝そべり、身体をウネウネさせて水面を表現しているんです。民谷伊右衛門こと橋之助さんが釣り糸を垂らせばそこに魚を括り付け、直助権兵衛こと勘三郎さんが鋤でひと掻きすれば海草を絡ませます。これ、なかなか笑えます。

でもこの演出が一番活かされていたのは、やはり人が流されるときですね。もがき苦しむ人を水が意思を持って引きずり込むようで、本当に恐ろしいんです。あの人たちは歌舞伎役者に見えなかったけれど…一体何者だったんでしょう。

全体を包み込むのは、背中がうすら寒くなる不気味な空気。
暗くて深い井戸の底を覗き込むような、底知れぬ不安感に似ています。
二胡やトランペットといった歌舞伎ではまず使われない楽器と
モンゴルの発声法であるホーミーの競演。
様々な色が渦巻くように塗りたくられた抽象的な背景。
天井に届かんばかりの大きな仁王像。

この世のものでない怪しさと不思議な雰囲気は話が進むにつれて増幅され、
地獄のシーン(蛇山庵室の場)でクライマックスを迎えます。
伊右衛門はお岩の呪いで半狂乱になり、
逃げるようにはしごへ登り詰めるものの、逃れ切れずにもがき苦しみます。
そこへ上から今まで死んでいった人々が次から次へと落下してくるのです。
もちろんそれは人形なのだけれど、人形だからこその人間らしからぬ落ち方が
かえって死を強く匂わせて、恐ろしくなります。
夥しい数の人形が落ちたところで、勘三郎演じる直助がゆらりゆらりと落ちて来て、
勘三郎・橋之助の鬼気迫る演技に会場は拍手の嵐となりました。

興奮を抑えきれぬまま会場を出ると、
今回の舞台の様子が写真で展示してありました。
北番では見られなかった南番の本水を使った演出を目の当たりにして、
やっぱりこっちも観たーい!とウズウズ。
行っちゃう?行っちゃうの?
 
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テーマ:歌舞伎 - ジャンル:学問・文化・芸術

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東海道四谷怪談

東海道四谷怪談)四谷怪談(よつやかいだん)とは、元禄時代に起きた事件を元に創作された日本の怪談。東京都四谷が舞台となっているために、この名がある。鶴屋南北の歌舞伎や三遊亭圓朝の落語が有名だが、怪談の定番とされ、おりに触れ、舞台化・映画化 みなみの日記【2007/07/27 10:38】
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人生急がば回れ。
好きな食べ物は道草。

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ゆっくり歩きすぎて、
現実とズレまくっております。
えーっと・・・最新記事は
2006年8月です。
違和感たっぷりでごめんなさい。

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